鍼灸との相性

「鍼灸もやって活法もやったら、2倍のことができる!」

と考えるのは不正解です。なぜなら、鍼灸師が活法を学ぶことはテクニックを2倍に増やすことではないからです。活法は単なるテクニックではありません。広義の活法は「活かす法」です。活法のテクニックのみに「活かす法」が存在するわけではなく、「構え」の段階から「活かす法」が存在します。

「活かす構え」をしている限り、使うものが鍼灸であろうが活法(手技)だろうが同じです。活法は鍼灸をも活かすのです。患者さんとの接し方から始まり、鍼の操作に至るまで活法を使うことができます。

つまり、活法を知っている鍼灸師とそうでない鍼灸師の鍼は、全く別物なのです。活法をマスターした鍼灸師は、鍼灸をするだけで2倍以上のポテンシャルを得ていることになります。

こんなことが可能なのは、活法もまた東洋医学であるからです。陰と陽で診ていくため、鍼灸師ならば活法の身体観にスッと入っていけます。

次に気になるのは、理論が矛盾しないかどうかでしょう。結論から書けば全く問題がありません。「経絡のない世界」でも書いたように、碓井流活法は経絡を用いません。別の視点から身心を診ます。鍼灸が陰の時間(安静時)を対象とするならば、活法は陽の時間(活動時)を対象とします。明瞭な線引きはできませんが、それぞれの特徴を言い表すならば、このようになります。

鍼灸は静(安静時)の中で動(経絡の循環)を診る
活法は動(活動時)の中で静(筋肉・関節の不動)を診る

こう考えるならば、補いながら共存できる陰陽の関係です。これは一つの例でしかありませんから、あなた次第で新しい共存の形が見つかります。鍼灸師が活法を学べば、東洋医学に飛躍的な進歩をもたらすかもしれません。

(副代表 栗原誠)
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